Emergency Communications/非常通信
Our Last Resort in Communications, Amateur Radio Transceivers
非常通信
REAVO JAPAN隊員による非常通信
REAVOJAPAN隊員は原則として全員がアマチュア無線技士の資格と無線運用の技術保有・維持・向上を目指しています。
電波法第52条第4号の非常通信(地震・台風・洪水・津波・雪害・火災・暴動その他非常の事態が発生し又は発生するおそれがある場合において有線通信を利用することができないか又はこれを利用することが著しく困難であるときに人命の救助・災害の救援・交通通信の確保又は秩序の維持のために行われる無線通信をいう)を日本国総務省より許可された者として
また平成 28 年 5 月中央防災会議決定の防災基本計画第2編1章第6節2-(3) 通信手段の確保にある「携帯電話/衛星携帯電話等の電気通信事業用移動通信・業務用移動通信・アマチュア無線等による移動通信系の活用体制について整備しておくこと。アマチュア無線の活用はボランティアという性格に配慮すること」と言う規定に忠実に災害ボランティアとして非常通信業務を遂行しうる権利と能力を存分に発揮して一般市民として国難である災害時に貢献出来るように日々努力を続けています。
As a group of disaster volunteers, we aim to help disaster victims with our EmComm program as licensed amateur radio operators. If you’re looking to play a part, find out more about how to donate or volunteer. Your help really makes all the difference to our charity recipients. Contact us to learn more about our different services and how you can help us make a difference in the local community in Japan or even in the Philippines where our headquarter is located.
災害と通信機器
地震や水害を問わず被害を受ける通信基盤。
スマホに依存している私達でも個人で無線機を用意すれば通信手段が確保できます。
救援の手を待つ間にも無線機で助けを求めることが出来るのです。
非常通信の考え方[日本]
目的外通信の禁止
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電波法第52条に「無線局は免許状に記載された目的又は通信の相手方若しくは通信事項(特定地上基幹放送局については放送事項)の範囲を越えて運用してはならない」と明記されています。
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この目的とは一般市民が災害・防災分野で使われると想定される「アマチュア無線機」を持った「アマチュア無線局」では「アマチュア業務」で「簡易無線機」を持った「簡易無線局」は「簡易無線業務」と「電波法施行規則・第3条」に定められています。
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無線局開局の際は各々の業務を行う事しか原則として許可されませんので非常通信を行うことを最初から目的とした開局は違法です。
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「アマチュア無線機」を持っている人は飽くまでも「アマチュア業務」≒「趣味」の範囲で無線機を使うことが許可された業務で「簡易無線機」は「趣味」も「仕事」にも使うことが許されています。
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非常通信に関する規定は飽くまで「例外規定」で災害等の緊急事態でも無線機が使えるようにするため普段からアマチュア無線機や簡易無線機と慣れ親しんでおく事が法律的にも技術的にも重要である事がお分かりいただけると思います。
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むかしスキーの時等に雪山で遭難したら困るからと非常通信をする事を目的にアマチュア無線機だけ購入して無免許でスキー場等に持ち込む風潮があったと聞いています。
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上記の事項は①非常通信を当初から目的としている②無免許の運用を目論んだ或いは実施したと言う事で二重に問題があると考えられます。
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現在アマチュア無線機が使えるのは通常の「おしゃべり」や電波を使った実験的通信や研究目的の電波使用等の他は緊急事態の非常通信が例外的に許認可されているとお考え下さい。
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しかしながら日本国総務省ではボランティア活動等の社会貢献業務でのアマチュア無線の使用が認められ非常通信をまたずにアマチュア無線を災害関連活動等の目的で使用することが許可されました。
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この事で既存の災害ボランティア活動におけるアマチュア無線利用の幅が広がる事が期待されていますが業務用無線との区別等多くの問題も残されています。
アマチュア無線と災害活動
社会貢献活動へのアマチュア無線活用の拡大
<概要>
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諸外国で台風・地震・津波等が起こった際は災害復旧等にあたるボランティア活動でアマチュア無線活用
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我が国も被災地の通信確保等においてアマチュア無線が重要な役割を果たした
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アマチュア無線の運用実績等を踏まえ非常災害時等のボランティア活動や国及び地方公共団体等の施策に「共助」を背景としアマチュア無線の活用が認められた
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活用についての定義の明確化及び電波の有効利用、アマチュア無線の地位向上の観点からアマチュア無線が地域社会に貢献できるようにするため令和3年3月 10 日電波法施行規則等の改正の公布が行われ同日付け施行
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アマチュア無線の社会貢献活動における活用について一般社団法人日本アマチュア無線連盟(JARL)はガイドラインを策定
総務省(令和3年3月10日公布・施行)
1 アマチュア無線が社会貢献活動等で活用できる制度改正
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非常災害時等のボランティア活動や国や地方公共団体等の施策で共助を背景とする地域活動等についてアマチュア無線をくらしの中で活用できるようアマチュア無線の定義を明確化
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アマチュア無線を社会貢献活動等で活用できること明確化
2 アマチュア無線による「非常通信」
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非常通信の制度に変更ありません
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非常通信(電波法第52条第4号)に該当するかどうかは免許人の判断により柔軟に行える
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非常通信の性格から携帯電話等も含む有線通信利用が著しく困難なときなど制約がありました
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社会貢献活動等によるアマチュア無線の活用ができ非常通信かどうかにかかわらず非常災害時(事前・直前準備、訓練含む)から災害復旧時まで継ぎ目ない支援がアマチュア無線により行うこと可能となり防災ボランティア活動によるアマチュア無線活用がより進むことが期待
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アマチュア無線の社会貢献活動等の範囲内運用であれば非常通信の報告(電波法第80条第1項)不要
社会貢献活動等について
3 社会貢献活動等とは?
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ボランティア活動をはじめとする不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与することを目的とする活動(特定非営利活動促進法(平成10年法律第7号)の「特定非営利活動」等)
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企業等の営利法人等の営利活動・営利活動を通しての結果的な社会貢献は本制度の社会貢献活動等には当たらずアマチュア無線の使用は認められておりません
(注)アマチュア業務の範囲について個々の案件ごとに反復/継続性・営利性・組織的利用・通信内容などについて総合的に判断し対応
4本制度の社会貢献活動等に該当しない活動は?
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アマチュア無線は仕事(企業等の営利法人等の営利活動)に使うことはできません
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公共事業や復興事業でも企業等営利法人等の営利活動のためアマチュア無線を使用することは認められません
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社会貢献活動等を自称しても企業等の営利法人等の営利活動であればアマチュア無線使用は認められません
5アマチュア無線局免許人は社会貢献活動等をすることを強制されるか
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アマチュア無線の定義では「もつぱら個人的な無線技術の興味よつて行う」とされます
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アマチュア無線局免許人に社会貢献活動等を強制するものではありません
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本制度の社会貢献活動等によるアマチュア無線使用はアマチュア無線局免許人個人がその意思により「個人的な興味」によって自発的に活動に参加し無線通信行うもの
アマチュア無線の使用にあたって
6 アマチュア無線使用するため必要な資格
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アマチュア無線を使用は①アマチュア無線従事者免許②アマチュア無線局免許が必要
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アマチュア無線局は個人又はアマチュア業務の健全な普及発達を図ること目的とする社団※でなければ免許人となることができません
※「無線局(基幹放送局を除く)の開設の根本的基準」第6条の2参照
7アマチュア無線を社会貢献活動等で使用する場合に総務省(総合通信局等)への申請や届出等の手続は必要か?社会貢献活動等に参加する場合に自治体やイベント主催者等との協定や合意等が義務付けられるか
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アマチュア無線局を開局されていれば総務省(総合通信局等)へ手続は必要ありません
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無線従事者資格・無線局免許状の範囲で活用
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電波法令上の義務はありませんが防災ボランティアや地域イベント等の社会貢献活動等に参加する場合はあらかじめ自治体やイベント主催者等との協定や合意等の上で参加が想定
8 社会貢献活動等によるアマチュア無線の使用にあたりどのようなルールがあるか
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社会貢献活動等に使用する場合であってもアマチュア無線に係る法令遵守してください
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電波法令に違反すると罰則あり(以下の「代表的なルールの例」を参照)
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アマチュア無線は多数の人が同じ周波数を共同利用
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通信は秘匿性なく他のアマチュア無線局に聞かれている場合あり
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社会貢献活動等によるアマチュア無線の使用が他のアマチュア無線の使用に優先されるなどアマチュア無線同士での通信の優先順位はありません
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アマチュア無線使用するには無線従事者免許と無線局免許が必要
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コールサイン(呼出符号)は必ず言いましょう
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周波数の使用区別(バンドプラン)を守りましょう
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他のアマチュア無線局の利用を妨げないよう心がけましょう
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無線局免許状の範囲で運用しましょう
9 社会貢献活動等を行うために使用する無線はアマチュア無線に限られることになるか?
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社会貢献活動等を行う通信としアマチュア無線を使用/推奨でなく無線システムの選択肢の一つとしアマチュア無線も使用できます
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アマチュア無線使用しない業務用無線を主としアマチュア無線を補助的使用など様々な対応考えられます
10 社会貢献活動等を行う通信として推奨される無線システムはありますか
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社会貢献活動等を行う通信とし業務用無線・簡易無線・特定小電力無線・アマチュア無線等のいずれを選択するかは無線システムそれぞれの特徴や利用ニーズなどを踏まえ利用者が適切に判断される
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一般にデジタル簡易無線(登録局)の利用が便利(無線局の登録申請及び開設届出が必要ですが無線従事者免許が不要で通信の際の識別信号送出が自動で行われる運用に制約少ない無線システム)
実際の活動にあたって
11 社会貢献活動等によるアマチュア無線の使用において「金銭上の利益のためでなく」とは無償で行うものをいうか。必ずしも無償でなければならないというものではありません
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社会貢献活動等によるアマチュア無線の使用は個人が活動の対価として受領する金品の額が当該活動に必要な「実費に相当する額」の範囲内であれば「金銭上の利益」に当たりません(「有償ボランティア」もアマチュア業務とし認められます)
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国又は地方公共団体等が実施する事業に係る地域活動(告示第2号)は「実費に相当する額」を超えても制度上又は施策上の仕組みの結果としてのものであればアマチュア業務に含まれるとします
12 NPO法人等の非営利法人等の職員等が当該法人の事業のためにアマチュア無線を使用できますか
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総務大臣が定める告示の社会貢献活動等に適合する場合は使用できます
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(アマチュア無線に関する法令遵守する必要あり「Ⅲアマチュア無線の使用にあたって」参照)
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NPO法人等がアマチュア無線局の免許人となることはできません
※「無線局(基幹放送局を除く。)の開設の根本的基準」第6条の2参照
13 国又は地方公共団体等の公務員が国又は地方公共団体等が実施する事業に係る地域活動にアマチュア無線使用できますか
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総務大臣が定める告示の社会貢献活動等に適合する場合は使用することができます
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(国又は地方公共団体等が実施する事業のすべてに使用できるものではありません。)(アマチュア無線に関する法令遵守する必要あり「Ⅲアマチュア無線の使用にあたって」参照)
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国又は地方公共団体等がアマチュア無線局の免許人となることはできません
※「無線局(基幹放送局を除く)の開設の根本的基準」第6条の2参照
14 イベントの主催者や業務請負者が営利法人等である場合にアマチュア無線を使用することができますか
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当該営利法人等の営利活動のためにアマチュア無線を使用することはできません
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イベントの主催者が非営利法人等で当該イベントの運営を営利法人等が請け負う場合は当該営利法人等の営利活動のためにアマチュア無線を使用しないのであれば使用が認められる場合あり
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(アマチュア無線に関する法令遵守す必要あり「Ⅲアマチュア無線の使用にあたって」参照)
15 消防団が行う活動や鳥獣被害対策事業等の活動に関する通信としアマチュア無線を使用できますか?
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アマチュア無線による社会貢献活動等の活用について定義を明確化しこれら活動に関する通信についても総務大臣が定める告示の社会貢献活動等に適合する場合はアマチュア無線使用が認められました
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(アマチュア無線に関する法令遵守す必要あり「Ⅲアマチュア無線の使用にあたって」参照)
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デジタル簡易無線(登録局)の利用が便利です
18 アマチュア無線で社会貢献活動をするときに参考になるものはありますか
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一般社団法人日本アマチュア無線連盟がガイドラインやマニュアルを策定しております
(※)使用する無線機
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ハンディトランシーバーは社会貢献活動に使用する無線機とし利用頻度が極めて高いと思われる無線設備で一般的なハンディトランシーバーであればすべてのアマチュア無線技士資格で操作可能で万が一の災害時に停電となった場合も乾電池で動作するものあります
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携帯電話やスマートフォンが利用できない時予備の通信ツールとして活躍できる可能性があるもの
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社会貢献活動や災害時に使用しようとしても普段から使用していない無線機を使いこなすことは難しいもの
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いつでも操作できるよう普段から操作方法について理解を深めておくこと必要
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台風や地震などの災害時に備え日頃から無線機の保守・点検や乾電池等の電源の確保について心がけておくことが大切
(※)使用周波数
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社会貢献活動でアマチュア無線を使用する場合144MHz帯と430MHz 帯のハンディトランシーバーを使用する機会多くなると思います
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アマチュア無線では使用できる電波型式(モード)や運用できる周波数がバンドプラントとして告示
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ハンディトランシーバー多くは周波数変調(FM)によるもの多くバンドプランの「広帯域の電話」の区分で使用することに
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広帯域の電話での通信はメインチャンネルといわれる呼出周波数(144MHz帯は145.00MHz、430MHz帯は433.00MHz)があり周辺ではアマチュア無線の通信がアクティブに行われます
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社会貢献活動での使用は長時間使用も考えられることからJARLはバンドプランの「全電波型式」区分(144MHz帯では145.65MHz〜145.80M Hz、430MHz帯では438.00MHz〜439.00MHz)での使用を推奨
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ハンディトランシーバー以外や144MHz帯または430MHz帯以外の周波数の使用も可能ですが前述のとおり長時間使用する場合は使用する周波数を十分に受信し隣接周波数で運用している局へ混信をあたえることがないよう配慮をお願いともに社会貢献活動使用を定期的にアナウンスすることをお薦めします
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アマチュア無線運用はコールサインの送出やバンドプランを守った運用をしてください
<活動用例>
●ボランティア活動・地域活動
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マラソン大会・体育大会
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花火大会
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地域のイベント・お祭り
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児童の登下校補助
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学校行事
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地域の清掃活動
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地域の観光案内など
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地域の交流イベント
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地域のボランティア活動
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電波教室 など
●災害ボランティアの利用例
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自主防災活動
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避難所運営・安否確認
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避難情報の収集・避難者の誘導
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被災状況の確認
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避難所・ボランティアセンターの運営
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炊き出し
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支援物資の仕分け・運搬
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がれきの撤去
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倒壊家屋の片付け
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被災者の集い など
<注意>
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社会貢献活動にアマチュア無線の活用内容が広がりましたがアマチュア無線の社会貢献活動への使用は強制されるものでありません
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社会貢献活動にアマチュア無線を使用する場合は自己判断で無理のない範囲で協力するようしてください
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社会貢献活動におけるアマチュア無線使用はJARL活動は無償ボランティアを基本とし有償の場合は当該活動に必要な「実費に相当する額」の範囲内とするようご注意ください
<参考>
一般社団法人日本アマチュア無線連盟
令和3年9月 11 日 制定 (参考)
●アマチュア無線の社会貢献活動での活用に係る基本的な考え方
(総務省 電波利用ホームページ) https://www.tele.soumu.go.jp/j/sys/others/ama_social_contribution/inde x.htm
●アマチュア局による非常通信の考え方
(総務省 電波利用ホームページ)
https://www.tele.soumu.go.jp/j/ref/material/amahijyo/
●JARL 非常通信マニュアル
https://www.jarl.org/Japanese/2_Joho/2-4_Hijou/index-manual.htm
●アマチュアバンドプランhttps://www.jarl.org/Japanese/A_Shiryo/A3_Band_Plan/bandplan20200421.p df
(関連団体 Web)
●総務省
●総務省 電波利用ホームページ
https://www.tele.soumu.go.jp/index.htm
●一般財団法人日本アマチュア無線振興協会(JARD)
●公益財団法人日本無線協会